保育士・幼稚園の先生

【現役保育士が解説】保育士の向き不向きってあるの? 現場に求められる適正能力とは?

いざ保育の仕事を始めてみたものの、
子どもは言うことを聞いてくれないし
他の職員さんたちの動きにもついていけない。。

もしかして・・

私、保育士に向いていないのかも・・?

とお悩みのあなたへ。

数軒の保育園と幼稚園で現場を見てきた私、
現役保育士masuが、
自らの経験をもとに
保育士の適性について解説します!
(ここでは保育園に寄せて書いていきます)

ぜひ最後まで読んでみてくださいね♪

保育士が現場で必要とされる能力6つ

まずは、保育士として現場で仕事をする際に
必要だと思う最低限のスキルを
6つにまとめてお伝えします。

1、 子どもに寄り添う力

子どもって大人の思い通りにはいきません。

好き嫌い、快不快など感覚的に反応するし
知恵がついてくると自分が納得がいくまで
説明してほしがったりします。

なんでも自分でやりたがる「イヤイヤ期」
世の中のことが不思議で仕方ない「なぜなぜ期」
簡単に言いなりになりたくない「反抗期」

子どもは自分の成長に一生懸命で、
忙しい大人の都合なんて考えてはくれません。

そんな

子どもの成長段階を理解して
必要なサポートをする

それは子どもの保育に関わる人の大切な役割。

必要な時期に必要な段階を経ること
子どもの成長には何より大事。

それがただのワガママなのか成長の表れなのかは
子どもの気持ちに寄り添うからこそわかること。

「この子は何を求めているのかな?
何をどうしたいのかな?」

そういう子どもの目線に立てることが
まず何より大切だなと思います。

2、 柔軟さ、おおらかさ


子どもは大人に考えつかないようなことをします。

いつものおもちゃでもすごく個性的な遊びを生み出したり
期待していた絵と全然ちがうテーマの絵を描いたり
「そんな発想あったの?」と驚かされることが
本当に少なくありません。

そんなときに、

「このおもちゃはそんな使い方しないんだよ」とか

「今描いてほしい絵はそんなのじゃないよ」とか

大人が思う正しさに引っ張っていくのは
とてももったいないですよね。

子どもが変わったことをした時にこそ
おもしろいとポジティブに受け止めて
一緒に楽しむくらいの心のやわらかさ
がある


子どもものびのびと創造力を発揮していける
のだと思います。

 

余談ですが、
わが子が保育園の年長さんのときに
家で遊びで紙で作った「たこやき」を
園に持っていったことがあるんです。

その日お迎えに行ったときに、
担任の先生が

「今日〇〇くんが持ってきてくれたたこやきで
たこ焼き屋さんごっこが始まって、
みんながどんどんそれで盛り上がっちゃって
午前中はずっとそれで遊んでましたー!」

とニコニコしてお話してくれたんです。

 

保育予定も立てていたはずでしょうに

そうやって子どもの楽しみを大事にしてくれた
大らかさがステキで嬉しくて、

こんな先生ってホントいいよね~と
見習おうと思った出来事でした。

3、 危機管理能力「かもしれない」予測

子どもって予測不能な動きをしでかします。

本当にびっくりします。

急に走り出したり飛び降りたり
大声を出したり飛びついてきたり。

厚生労働省の統計で
1~4歳の死因の第2位、5~9歳の死因の第1位が
「不慮の事故」となっています。

そうです。
幼稚園・保育園に通う年代の子どもって
めちゃくちゃ危ないんです。

周りが見えていなくて、突発的。
身の危険など顧みないのが子ども。

保育の仕事に関わる大人には

お預かりしているお子さんたちの身の安全を
守る責任があります

 

お散歩に出た時などは特に、

衝動的な動きが多い子には
ずっとついているなどし、

危ない所にいないかどうか、
全員の人数がいるか
車などが飛び出してこないか、

常に目を光らせる必要があります。

事故はほんのちょっとの油断から。

水で溺れるかもしれない、
滑り台から落ちるかもしれない、
転んだところにガラスのかけらがあるかもしれない、

などなど、

様々な「危険の可能性」を予測しておくこと。

 

それが万が一の時にも
素早く対応できることにも繋がります。

 

最近では、パンをのどに詰まらせて搬送された1歳児の
ニュースもありました。

常に気を付けていても、
そういうことが起こり得ます。

ちょっと厳しい話ですが、
保育に関わるすべての人にとって
子どもの安全を守ることは何よりも重要なこと。

 

成長とのバランスを取りながら、
安全に見守っていければと思います

 

そして、子どもの様子を見ていることも大切。

いつもと顔色が違うとか様子がおかしいとか
そういうことに気付くの
大きなトラブルを防ぐことに繋がります。

4、 とっさの判断力・対応力

どんなに気を付けていても、
どうしても避けられないハプニングというのも
少なくないのが保育の仕事。

過去の経験では、
地震熱性けいれんというものがありました。

地震は避難訓練も定期的にするものですが
突然大きな揺れが来て慌てることはやはりあります。

シミュレーションしていたこと以外の

不測の事態が起きた時でも、
きちんと冷静に対応しなくてはいけません



幸い軽い揺れで済んだので何事もありませんでしたが。

 

熱性けいれんのとき。
朝から普通にしていた4歳の子が急に熱が上がり、
けいれんし始めたときにはものすごく焦りました。

もともと熱性けいれんの起こりやすいお子さんだと
聞いていて、前もって対処法を確認していたものの
実際に目の当たりにすると頭が真っ白になるものですね。。

その時は先輩保育士さんが救急対応してくれて
救急車で搬送されて大事には至りませんでした。

私一人だったら大変でしたね。

その後、けいれん時の対応を書いた画用紙が
静養室の壁に貼られました。。

 

他にはたとえば

どこの園にもAEDって設置されているし
それを使った救急救命講習も
ほとんどの保育士が受けていると思います。

でも、
実際に子どもが心肺停止状態になったときに

それが実行できるか?
AEDを使う判断ができるか?

私もできるかどうか自信がないところです。

そういった、

緊急時に子どもを守るための行動を
とっさに躊躇なくとれる判断力・対応力や
心の強さ

 

が、とても大事だなって思います。

 

5、 ”汚れ物だいじょうぶです”力

子どもはよく汚しますし
子どもと遊ぶとよく汚れます。

外では泥だらけ、水びたし、
なんてこともよくあること。

自分は汚れないように気を遣っていたとしても
子どもたちは遠慮なく汚れた手で触ってくるし(笑)

汚れた服を着替えさせたり、
ポケットの中で死んだ虫を捨てたり、
そんなことも先生の仕事(笑)

おしっこうんちよだれ鼻水
いろんなところからいろんなものが出ます
それをきれいにしてあげるのも先生の仕事。

時には吐いたものを掃除することも。

保育士の仕事はハッキリ言って
きれいごとじゃありません。

どうしたってついてくるそういうアレコレ、
笑って付き合っていきたいですよね。

 

経験談ですが、
息子の通っていた保育園にいた
20代のかわいらしい新人保育士さん。
ちょうど息子のお迎えに行ったときに
見てしまいました。。

その先生のひざに座っていた子がくしゃみをして
鼻水が出た、その瞬間に先生が放ったひとこと

「きゃっ!きたない!!」

うん。わかる。わかるよ。
思わず言っちゃったんだよね。
まずかったけどね。。

若いな…と思った出来事でした(笑)

6、 「ちょっと聞いてもいいですか?」相談力

ここでちょっと子どもから離れましょう。

保育の仕事は基本的に複数人体制で行うので、
協力関係がとても重要になってきます。

今の時間だとあの人があれをしているから
私はこれをしておいた方が良いな、など
状況と他の職員の動きを見ながら
必要な業務を進めていく感じ。

それぞれが子どもの対応に忙しく、
暗黙の了解とか阿吽の呼吸で
動くようなこともよくあります。

でも、私はこの進め方は
前もって様々な情報共有をしていない限り
ものすごくやりづらく感じています。

特に新しく入ってきた人にとっては、
モノの在処から個別の子どもの対応など

何をどうしたらいいのかわからないけど
誰に聞いていいかわからなくて
右往左往してしまうという話を
本当によく耳にします。

だから、大事にしたいのは

遠慮しないで聞ける、相談力

わからないことは何度でも聞く力
(覚える努力は必要)

 

そして、

一人で抱え込まないこと。
困ってるって、助けてって言うこと

それが結局は自分のためにも
みんなのためにもなるので、
遠慮は無用です♪

もし忙しいので聞くなと言われたら
違う人に聞くか
職場を変えるか
するのが良いと思います!

鍛えて身に付けられるよ!

以上6つのスキルを紹介しましたが、
じつは、これぜんぶ
鍛えれば身に付けられるものばかり

人間って慣れる生きものですから
そういうものだと思ってその環境にいたら
自然と変わっていきますし

危機管理とかとっさの対応力なども

事前に沢山シミュレーションしたり
練習を重ねることで鍛えられていきます

もしも今は胸を張って「できるよ!」って
言えることばかりではないとしても、
それでも全然だいじょうぶなのです。

現場を避けた方が良い場合はこの1つだけ

スキルは身に付けられるものばかりだけれど
唯一、私が現場をおススメしない人がいます。

それが、

身体の機能に不調がある人

特に、足や腰に怪我を抱えている人
現場で働くのは控えた方が良いと思います。

無理しないで働くということが
この保育の仕事ではほぼ難しい、というのが
これまで現場を見てきた私の結論です。

最近お辞めになった先輩保育士さんの話ですが
2年ほど前から股関節を患っていて
最近ではずっと足を引きずり、
立ったり座ったりも辛そうな様子。

一線から退かれてはいましたが、
手が足りない時の補助要員として
しょっちゅう子どもたちのお世話をしていて。

無理しないでとは言うものの、
やっぱり現場ではそうはいかないんですよね。

身体がいちばん大切だし優先だと思いますし
体を壊してまでやって良いことなんてないと
持論ですけど、そう思います。

そして、厳しいようですが
足や腰が悪い場合、早く動けないので

子どもが危険にあった時に
とっさに守れないこともあり得る
のです。

身体に不調がある場合には
まずはしっかりと治療してもらうのが
一番だなと思います。

きちんと治れば、
現場に戻るのはそれからでも
遅くないです♪

結局、向き不向きってあるの?

保育の仕事に向き不向きがあるとしたら

「子どもが好きかどうか」

だけでいいんじゃないかと
私個人的には思います。

適性能力はあるにはあるけれど、
それらは鍛えて身に付けられるものですし
すべてが完璧な保育士もいないんじゃないかと
思うんです。

誰にでも苦手なことがあるように、
得意なことだってありますよね。

できない、苦手だというところじゃなくって

「これはできるな」ということに目を向けて
それを活かしていけばいいんです。

みんながみんな苦手なところが同じわけがなく、
ある人が苦手なことがある人には得意なことだって
いうこともよくありますよね。

そういう、お互いの苦手と得意とを分け合って
助け合っていければそれでいいじゃないですか。

得意なことは積極的にやり、
苦手なことは周りを頼りながら、
一人でがんばろうとしないこと。

子どもも保育士も、
いろんな人がいるからいいんですよね。

それでも辛いという場合は、
もしかしたら園との相性が合ってないのかも
しれません。

みんなの和や協調性を大切にする園、
一人一人の個性を大切にする園、
園によって考え方もやり方もいろいろなので、
自分に合う園を探してみると良いかも
しれませんね。

まとめ

・子どもが好きで保育の仕事をしたいなら
 向き不向きはない。

・必要な能力は鍛えて身に付けられる。

・「ここはできる」というところに自信をもって
 周りの人と協力しよう。

子どもは純粋でまっすぐで、
大人が試されるようなことが少なくありません。

だからこそ保育はおもしろいし楽しいし
子どもとともに、大人も成長できる仕事です。

ぜひ良いところに目を向けて
楽しく保育のお仕事を満喫してもらえたら
と思います♪

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