在り方・考え方

【2020年を振り返って】コロナを通して考えたこと

こんにちは。ライターの石井です。

2020年も、残すところあと3日となりました。 

本当にこの1年は、日本中・世界中が、コロナによって激動の年となってしまいましたね。 

今年の初めには、まさかこんな年になるとは誰も予想できなかったはずです。
〈いつ何が起こるか分からない〉ということを、まざまざと思い知らされました。

そして、この流行が収まらないまま年を越すことになってしまいますが、、、
2021年には落ち着いていき、日常が戻ってくることを願うばかりです。

現在、コロナについては、

日本では幸い、インフルエンザに比べても重症化や死亡の可能性が低く、あまり恐れすぎる必要はない

という見方もあれば、

新型のウイルスであるわけだし、ワクチンもできておらず、油断してはいけない

という意見もあり、正解は分からないと思います。

しかし、どうか皆さん!
普段の生活の中でできる注意や対策を淡々とやっていき、無事にコロナ禍を乗り切りましょう!

自然環境へのコロナの影響


さて、歴史に残るほど大変な事件となってしまった新型コロナウイルスの世界的流行ですが、人間の視点だけでなく地球全体から見ると、違った一面も見えてきます。

日本、そしてアメリカでも中国でも、また、猛烈な勢いで経済成長をしているインドでも、コロナによる外出自粛やロックダウンによって、たった数週間から数ヶ月で大気汚染が急激に改善されたのです。

科学的な計測による数値上の事実だけでなく、昼には今まで見えなかった山が見え、夜は星空がきれいに見えるようになりました。

しかし残念ながら、日本でも中国でも、自粛・規制が解かれると空気の状態も元通りになってしまったことも事実です。
他の国でも、人々の活動が元に戻れば同じ結果になるだろうと見られています。

人間が社会活動・経済活動をストップすると、驚くほど短い時間で、地球は美しさを取り戻していくことが証明されてしまい、、、
とても複雑な気持ちになりますね。

ガイア理論


人間と自然・地球の関係について考えるとなると、避けて通れないのが、
ガイア理論です。

ガイア理論とは

地球は1つの生命体であり
生物と自然環境がお互いに影響し合うことで
人体と同じように自己調節をしている

これが、ジェームズ・ラブロックというイギリスの学者が提唱した、ガイア理論です。
ガイア仮説とも言います。

「ガイア」とは、ギリシャ神話に出てくる大地の女神の名前です。
そんな神秘的な名前ですが、ラブロックは、
大地、水、空気、そして地球上の生物たち。
そうした全体を1つの生命体として、「ガイア」と呼んでいます

もちろん人間も「地球上の生物たち」の1つであり、私たちはガイアの一部だということになります。
人間中心の考え方とは、まったく違いますね。

しかし、

「自然には目的なんてない」

「生物は環境に適応するだけであり、生物が環境を変えるのではない」

という従来の考え方をしていた専門家からは、ガイア理論は理解されにくく、最初は注目されませんでした。
それでも、まずは一般人・哲学者・宗教家といった専門家以外の人々に評価されて影響力を増し、その後科学的にも認められ、定着していったのです。

なお、キリスト教から来る西洋の価値観ではどうしても、自然は征服するべき対象ととらえてしまいがちです。

一方、日本人には昔から、

山川草木悉有仏性(さんせんそうもくしつうぶっしょう)

山・川・草木といったあらゆる自然に仏が宿る

という考え方・価値観が無意識に根づいているため、ガイア理論も受け入れやすかったのではないかという意見もあり、妙に納得してしまいました。



ちなみに、ジェームズ・ラブロックは2020年で101歳になりましたが、新しく本を出したりと、今もお元気です。

コロナについて聞かれたインタビューでは、
「人間が増えすぎれば、人口を減らすためのウイルスが現れる可能性も高くなる」と、ガイア理論による地球の自己調節システムが働いていることを暗に示しています。

※日本人・アジア人に比べて欧米人は重症化しやすく死亡率も高いので、より深刻でリアルな話だと思います。

しかし同時に、〈肥満の弊害に気づく〉といった身近な例を出して、
「コロナ後、人々は大きく変化していくのではないか」と、ポジティブな文脈で語ってもいました。

SDGsへの影響

ここ数年、ニュースなどで「SDGs」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
Sustainable Development Goals(持続可能な 開発 目標)」という、将来の世代まで持続可能な、より良い世界を目指すための国際的な目標のことです。

SDGsは2015年に国連サミットで決められたのですが、人権・環境・貧困などいろいろな問題に対する17のゴールが定められていて、2030年までの達成が目標として掲げられています。

そのSDGsの環境に関する項目は、「プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)」という考え方が根本にあるのですが、この考えにもガイア理論は影響を与えているのです。

きっと、今後ますますガイア理論は時代に求められる…
そんな気がします。

これからの生き方


日本ではコロナによる重症化や死亡のケースは少ないものの、日常はすっかり変わってしまいました。

外出したらみんなマスク姿で、冬でも電車の窓は開けられ、リモートワーク、リモート飲み会の普及、飲食店などの時短営業…。

挙げるとキリがありません。

しかし経済活動という点では、いつまでもこのままではいられません。
すでにどれだけの店が閉店し、会社が倒産してしまったことでしょうか。
経済活動がストップすることで人は生きていけなくなる、、、
とすると、時々耳にする、

経済を取るか、命を取るか?

という簡単な話では済まなくなってきます。

リスクとのバランスを取りながら、少しずつ経済も元通りに回していくことが、重要な今の課題なのかもしれません。

そのためには同時に、withコロナニューノーマルと言われるような、以前とは違った考え方や常識も必要とされてきます。



ところで、新しい技術新しい時代、とコロナ前からもさんざん言われてきましたが、技術や社会の制度などだけでなく、そもそもまず私たちの価値観が変わらないと意味がないように感じます。

たとえば、、、
2011年の東日本大震災の後、節電の試みで、東京の繁華街でも早めに電気を消したりしていたことを覚えているでしょうか。
不便さを嘆く声よりも、夜は暗いものだという当たり前の自然のサイクルに心地よさを感じたり、
全然これで問題ないのでは?と気づかされた。。。といった
意見の方が多かったと記憶しています。
それなのに、結局は一時的な施策で終わってしまい、定着はしなかった・・・

そんなことを思い出しました。

当たり前になってしまっているけれど「本当は、なくてもいいこと」が、実はけっこう、身近なところに転がっていないか…。
そんなことも考え、手探りしながら、ただ元に戻るのではなく、コロナ前とちょっと違う日常を作り直していくことが大切なのではないでしょうか。

最後に


今回ご紹介した、ガイア理論

「面白い考えだな」とか、「素敵な人がいるものだな」などと感じていただけたら幸いです。
私もとても共感し、ラブロックの本も感銘を受けながら読んだので。。。

しかし、ガイア理論や、この記事で述べてきた私の考えなどに、違和感を覚える方もいるでしょう。
それは当然のことでもあり、むしろみんな同じ感想になるほうがおかしいと思います!

自分はどう思うか、どう感じるか?

どういうところに、なぜ違和感があるのか?

そうなふうに考える機会をもつことで、自分なりの意見や価値観が磨かれる。

私もなかなかできないので心がけているのですが、賛成できない考えに出会った時は、感情的にではなく、冷静に考える訓練も、また大事だと思います。

さて、今さら言うまでもなく、現在のテクノロジーの進歩は凄まじいものがあります。
AIはどんどん私たちの日常に入ってきて、当たり前のものとなってきています。
また、私はゲームはまったくやらず(完全に乗り遅れました…)、詳しくないのですが、VR(ヴァーチャル・リアリティ)の進化も、すごいらしいですね。

そんな、どんどん自然とは反対の方向に歩んでいるように見える今の時代こそ、私たちと環境・地球との関係について、考えてみる価値があるように思うのです。

「ガソリンから電気自動車へ」というように、今進められているテクノロジーの進歩は、これまでとは違い、実は自然環境と相性がいいのではないでしょうか。

また、本やCDのデジタル化も、慣れ親しんだものがなくなっていく寂しさもありつつ、エコという視点では優れていますよね。
そう考えると、明るい未来が描けてワクワクしませんか?

今回は、コロナをきっかけに考えさせられたことを、いろいろと書いてきました。
しかし、繰り返しになりますが、コロナについては考えるだけにして、実際に罹ってしまわないよう…くれぐれも体には気をつけましょう。

そして皆さん、、、

良いお年をお迎えください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

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