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【君の名は】今さら聞けない? 大ヒットの理由と感動ポイント5つ

映画は思っているよりずっと深い。
そんな言葉がぴったりの映画、
2016年に大ヒットした

「君の名は。」

公開から5年経った今、改めて観てみても
やっぱりおもしろいんです。

むしろ、時間をおいてもう一度観たからこその
ジブリ映画のような、見返すたびに
じわじわと奥深い味わいを感じるおもしろさ。

 

観たことあるけどよく分からなかったとか
おもしろくなかったと思ったあなた!

見どころが分かればとってもおもしろい映画なんですよ~♪

劇場で2回、DVDで2回、
小説もスピンオフ小説も読んだ私が
そのポイントを(ネタバレを含めながら)
お伝えしていきたいと思います!

ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

大ヒット『君の名は。』興行成績・海外評価

国内興行収入は250.3億円
『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』、
『千と千尋の神隠し』に続く、

日本映画歴代3位!!

第40回日本アカデミー賞では

優秀アニメーション作品賞受賞
優秀監督賞最優秀脚本賞受賞(新海誠監督)
最優秀音楽賞受賞(楽曲担当のRADWIMPS)

 

海外150か国以上での映画配給の他、
様々な映画祭にも招待されたり
20個近くもの受賞をしたり。

2017年にはハリウッドで実写化されることも決まり、
現在は制作の真っ只中。

海外でもめちゃくちゃ評価が高く、
その業績を見るだけでも
日本の映画史上に名を残す名作です!

 

=STORY=

(以下「君の名は。」公式HPより引用)

千年ぶりとなる彗星の来訪を
一か月後に控えた日本。

山深い田舎町に暮らす女子高生・三葉は
憂鬱な毎日を過ごしていた。

町長である父の選挙運動に、
家系の神社の古き風習。

小さく狭い町で、
周囲の目が余計に気になる年頃だけに、
都会へのあこがれを強くするばかり。

「来世は東京のイケメン男子に
してくださーい!!!」

 

そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。

見覚えのない部屋、見知らぬ友人、
目の前に広がるのは東京の街。

念願だった都会での生活を
思いっきり満喫する三葉。

 

一方、東京で暮らす男子高生、瀧も
奇妙な夢を見た。

行ったこともない山奥の町で、
自分が女子高校生になっているのだ。

繰り返される不思議な夢。
そして、明らかに抜け落ちている、
記憶と時間。

 

二人は気付く。

「私/俺たち、入れ替わってる⁉」

 

幾度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、
現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。

 

残されたお互いのメモを通して、
時にケンカし、
時にに相手の人生を楽しみながら、
状況を乗り切っていく。

 

しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、
突然入れ替わりが途切れてしまう。

入れ替わりながら、
同時に自分たちが特別に繋がっていた
ことに気付いた瀧は、
三葉に会いに行こうと決心する。

 

「まだ会ったことのない君を、
これから俺は探しに行く」

たどり着いた先には、
意外な真実が待ち受けていた…

 

出会うことのない二人の出会い。
運命の歯車が、いま動き出す。

 

 

この意外な真実というのが、
びっくりするほど意外!!

それがこの映画の肝です。

 

ここに感動する!ポイント5つ

①圧倒的な映像美!

この映画を語る時に、すべての人が口を揃えて言うのが
「映像がキレイ」ということ。

アニメなのに実写っぽい、写真のようなリアルさで
絵画のように色鮮やかにきらめく景色は感動もの。

特に光の描写がステキで、
リアルより本物っぽい鮮やかな色彩と眩しさ。

ハッと息を飲む美しさです。

「こんな田舎いややーーー!!」と

叫ぶ三葉の言葉とは裏腹に、、

これぞ日本の原風景、というような
とても綺麗な田舎の風景が広がっています。

対照的にビルが立ち並ぶ東京の都会の景色も
キラキラと煌めいていて、同じように美しい。

どこに暮らしていても生きているそのことが美しい。
と言われているかのようです。

 

②物語にマッチしたドラマティックな音楽

映画の企画の段階で新海監督が白羽の矢を立てたのが
日本有数のロックバンド、RADWINPS。

脚本を読んでまず書いた「前前前世」
新海監督は映画の世界観そのものだと
大興奮したそうです。

その後は、ストーリーに合わせた歌を作ったり
逆に音楽に合わせるための映像が作られたりと
アニメーション制作と楽曲制作が二人三脚で
互いにインスパイアしながら作られていったんですって。

だからこそ場面にピッタリで感動が
倍になるのか!と納得。

改めてきちんと音楽を聴き、
映画を見直してみたくなりますよね。

映画は音楽次第、音楽でストーリーが語られ
映画のために音楽があり、
音楽のために映画がある。

そう実感するような作品です。

③古き良き日本の伝統の美しさと良い意味での現代っぽさ

ヒロイン三葉は神社の跡取りであるため、
たびたび
神社の伝統行事・風習の場面が登場します。

それがじつに日本独自の美しさを
表現されていて感動的。

昔ほど日常的に神さまを感じながら
生活することがなくなった現代でも、
神社仏閣に神聖な思いを抱く人って
今も少なくないですよね。

日本人のDNAに刻み込まれている信仰心というのに
ふと気付くような、
大事な部分に触れるような
そんな気持ちになるんじゃないでしょうか。

作中に出てくる「ムスビ」。
糸を繋ぎ、人を繋ぎ、時間を繋ぐ、神さまの力。
そんな言葉をすんなりと受け入れられるのは
日本人だからこその感覚なんでしょうね。

いろんな角度から日本の美しさを
感じられる映画だと思います。

 

一方で、出会ったことはないけれど、
スマホでコミュニケーションを
深めて関係を育てていく。

そういう人間関係の作り方は、
今の人たちなら当然のように
受け入れられることですよね。

今のコミュニケーションに
マッチしているところが
スマホ世代の若者たちに
共感されやすいポイント。

そんな現代の便利さがあって、だけどその上で
時代や方法は変わっても

【人と人はちゃんと繋がれる】

という変わらなさ、ある意味、安心感。

そういうところもなんだか
グッとくるところです。

 

④求め合う気持ちが止まらない、ピュアなラブストーリー

会いたいのに状況がそれを許さない
会えないから余計に会いたさが募る
切なさいっぱいの二人の姿に泣けちゃう。

青い、甘酸っぱい感じがたまらないですね。

お互いに入れ替わって
相手の人生を生きているから

会わなくても相手のことが
分かりすぎるくらい分かるし、
自分のことを
必然的にさらけ出しているから遠慮もない。

もともと二人ともめちゃくちゃ良い子だし、
入れ替わっている時に周りの反応からもそれが分かるし、
誰よりも身近で自分を理解してくれる人として
惹かれ合っていくのは当然だな~と思います。

例えば認知症を扱った他の映画などでも、

「大事な人を忘れてしまうことが怖い」

というテーマがありますよね。

この作品でも、
時間が経てば
忘れてしまうことがわかっているから
必死で覚えていようとするし、
思い出そうとする。

でも忘れてしまう力には抗えない、
そんな切なさが募ります。

「大事な人、
忘れちゃダメな人、
忘れたくなかった人」。

ラストの方で三葉が走りながら瀧の名前を
憶えていようとするシーンは涙涙でした。

 

⑤予想外なストーリー展開と散りばめられたキーワード

男女の入れ替わりストーリーは、
そんなに珍しくない話。

ただ、

この作品の入れ替わりは
単純ではなかった。

ということに後半の展開で気付きます。

夢を通じて時空を超えて起きた入れ替わり。
SF的な急展開に最初私もビックリしました。

同じ時間を生きていない二人にそれが起きたのは
「町を救う」という、ただその一つの目的のため。

1000年も昔からその時のために、繰り返されてきた現象。
関わる全ての人が、その時のために
「あるべきところにおさまっていた」。

すべてに意味があり、
必要な場所に導かれている。

宇宙の視点でとらえた壮大な
ストーリーだったんですよね。

 

じつはこの映画はとてもスピリチュアル
要素にあふれている作品です。

それに気付いた多くの人たちに支持された
というのが、この映画が大ヒットした
大きな理由の一つでもあります。

序盤のシーン、
テッシーのマニアックな話の言葉の中に
「マルチバース」という単語が出てきていましたが、
それこそが今回の映画の要!

過去の歴史を変えちゃダメ、と
SF的にタブーを犯しているとも言われていますが
じつはパラレルワールドの話だと思って観ると
歴史を変えたわけじゃないことが分かります。

また、この映画のテーマのもう一つが「二元性」

沢山の対になるキーワードが出てきます。
男と女、都会と田舎、父子家庭と母子家庭、
生と死、夢と現実、などなど。

この場合の男女、瀧と三葉は
スピリチュアル界では「ツインレイ」と言われています。
彗星が割れて落ちてくる様が、ツインレイそのものだと。

出会った時には男性から声をかけなければ
いけないというルールがあって、
最初に出会った時は三葉から声をかけたために
うまくいかなかったんだなとわかります。

そういうことが好きな人にはたまらないと思います。

対称的な二つの事象を掛け合わせ、統合させる。
そのカギとなるのが「カタワレ時」

統合か分離か、を示すのに「月」や「半分のもの」
引き戸を開けたり締めたりする描写での「画面の分割」
などで表現されています。

私は最初「画面の分割」の描写が多いのがめちゃくちゃ
気になっていたんですが、「二元性」に気付いたことで
ものすごく腑に落ちました。

そういうことが分かれば、
瀧の服に半月や陰陽のマークがついていたり
空の月の状態で現状が分かったりと
随所にあるキーワードに気付いて、
より映画をおもしろく観られます。

 

そしてやっぱり「ムスビ」が大事。
離れてしまった瀧と三葉を繋いだのも、ムスビの力。

それは組紐であり、口嚙み酒。
あの世とこの世を繋ぐもの。

二人が湖のほとりで出会えたのは
組紐カタワレ時の存在。

カタワレ時になる前は
瀧は3年後、三葉が3年前、
それぞれの時間にいることが
背景の湖の形で分かります。

 

深いテーマとそれを示すような
いろんな伏線があるんだけれども、
情報量が多くどんどん流れていってしまうので
1回観ただけでは到底気付けないです。

私も最初はストーリーを追うのに夢中で、
背景や細かい部分に目が行かなかったので
途中で混乱するところもありました。。

カタワレ時の湖の形も、組紐の意味も、
後になってから知ったこと。
そうするといろんなことが腑に落ちるんですよね。

そしてもう一度、見直してみたくなる。
何度でも確かめてみたくなる、中毒性あり。
それがリピーター続出の大ヒットの理由なのは
間違いありません!

何も情報が無いまま観ても、
ストーリーの展開や音楽や純愛要素が
素晴らしいので楽しめますが、

裏設定やテーマを知ってから観ると
奥深く、まったく違うもののように観えてくるはず。

沢山の伏線を見つけて、自分なりの解釈や理解が
深まっていくたびに、新たな感動がありますよ~!

ぜひこの映画の本当のおもしろさに
触れてみてくださいね。

映画は思っているよりずっと深いんです♪

映画を見た後に絶対見て欲しい!公式ビジュアルガイド

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