仕事・職業

保健師とはどんな仕事内容?どうやったらなれる?

は最近のコロナ禍で、

「保健師」という職業を耳にすることが
増えたと思います。

これまでは割とマイナーな職業だったため、

「看護師と何が違うの?」

「保健師?保険屋さん?」

と聞かれることが多かったのですが、
コロナの影響で、
すっかり有名になってしまいました。

今回は、
知っているようで知らない保健師の仕事内容や、
どうやったらなれるか??

また、保健師のだいご味について、

保健師歴20年以上の私の
経験談を交えながらお話ししていきます。

保健師ってどういう仕事?どこで働くの?

保健師は、

「保健師看護師助産師法」


という法律で定められた国家資格です。

この法律によると、保健師は

「保健指導に従事することを業とする者」

となっています。

ちょっと難しいですね!

保健師は、いろいろな場所で、

「保健指導」を行います。

看護師が病気やケガをした患者さんの療養や
治療のサポートして患者さんを直接ケアするのに対して、

保健師は「病気の予防」やその対策、

健康的に生活するためのサポートが

仕事になります。

また、個別だけでなく、

家族や地域、職場全体を対象として、

保健指導を行うこともあります。

保健師の仕事内容や対象は、
働く場所によって、変わってきます。

いくつかご紹介しましょう。

①行政保健師

「行政保健師」は、

市町村や都道府県の、
保健センターや保健所で働く保健師です。

地域で生活する

  • 妊娠さん
  • 乳幼児
  • 成人
  • 老人などすべての世代が対象となります。

また、今話題の感染症や、
難病、障害などの分野も対象です。

担当する仕事の内容は、

所属する自治体の規模や組織・部署で
変わってきます。

実際には、
家庭訪問や健康相談、健康教室などの方法で
保健指導を行います。

病気やケガを予防し、
健康的に生活してもらうことも
保健師の大事な仕事なので、

住民を対象として、

「生活習慣病予防教室」

「介護予防教室」等を

開催することもあります。

行政保健師になるには??

保健師国家試験のほかに、

就職したい自治体の公務員試験を
受ける必要があります。

多くの場合、
筆記試験、面接試験が実施されますが、

自治体によって出題傾向が違います。

また、採用試験には

年齢制限が設けられている場合が多いです。

事前にしっかりリサーチし、
準備をしておきましょう!

②産業保健師

企業や事業所で、
社員が健康に働けるようサポートする仕事です。

健康診断や生活習慣病予防のための指導、
メンタルヘルスへの対応や、
職場の勤務環境へのアドバイス等を行い、

社員の健康を守ることで
会社の利益につなげます。

産業保健師は、その企業や事業所の社員なので、
採用試験を受けて採用されます。

 

産業医と違って必置義務がなく、

常勤の産業保健師を配属しているのは
大手企業が多いため、
人気となっているようです。

他にも、

  • 病院保健師
  • 学校保健師
  • 地域包括支援センターで働く保健師など、いろいろな場所で活動しています。

保健師になるにはどうしたらいいの?

先ほども触れましたが、

保健師は、国家資格です。

保健師資格を取るためには、
看護師の国家資格も必要になります。

4年制の看護系学部のある大学や
総合カリキュラムのある専門学校では、

同時に看護師保健師
2つの国家試験受験資格を取ることが可能です。

また、看護師免許を取得した後、

保健師養成学校で
保健師免許の取得を目指すこともできます。

ただし、4年制大学の看護系学部でも、
全員が保健師資格を取れるわけではなく、

保健師コースが選択制になっている大学もあります。

この場合、
希望しても全員が
保健師コースに進めるわけではないので要注意!

これから受験される方は、
事前にしっかり調べておきましょう。

行政保健師の経験談

私は看護師を数年経験した後、
行政保健師として仕事をしていました。

新人の頃は、

「独身で子育てをしたこともない私が、
育児相談なんて、どうしたらいいんだろう(泣)」

と悩むこともありましたが、

先輩保健師から、

「子育て経験がなくても、保健師として勉強してきたのだから大丈夫。わからないことはしっかり調べて、後からお母さんに回答してあげたらいいよ。」

とアドバイスをもらい、
気持ちが楽になりました。

たくさんのママたちの子育ての悩みや
育児方法を聴くうちに、

「ママたちはこういうことで悩むんだな。」

「このママのお悩みには、
この前、別のママと話したやり方が参考になるかも。」

など保健師としての引き出しの中身も
増えていきました。

また、対象者が成人や高齢者であっても、

保健師の知識や情報が、
いつも十分であるとは限りません。

専門職として
日頃から勉強しておくのはもちろんですが、

実際に保健指導をする場面で、
改めて勉強しなおしたり、

情報収集することが大切です。

保健師のだいご味は?

私が考える行政保健師としてのだいご味

以下の3点です。

①地域で生活している、いろいろな人と会えること、
②自分の人生の経験が、保健指導や健康相談に生かせること、
③保健師としての経験が、自分の生活に役立つこと(おまけ)

地域には、いろいろな人が、
さまざまな思いを抱えながら
生活していらっしゃいます。

普通だとなかなかお会いできませんが、

保健師としての立場で、
お話を伺うことができます。

また、住民だけでなく、
地域には様々な生活に関する専門職がいます。

他の専門職と相談しながら、

その人が、

地域の中で健康的に安心して
生活できるよう調整・支援出来た時は、
本当にうれしいですよ!

この仕事をやっていてよかったなぁと思う瞬間です。

 

また、自分が実生活で子育てや介護をしたこと、
病気になったことも
保健指導や健康相談に生かすことができます。

もちろん自分の経験だけがすべてではありませんが、
より実感を持って保健指導をすることができます。

逆に、子育てや介護の知識や情報を持っていることで、
自分や家族の健康問題や生活にも生かせる、
というちょっとお得(?)な面もあります。

おわりに

ここまで、

  • 保健師の仕事内容、
  • どうやったらなれるか??
  • 保健師のだいご味

についてお話してきました。

保健師の仕事は、一言でいうと「保健指導」。

働く場所によって対象や範囲、
内容が変わってくる。

保健師は国家資格で、
学や専門学校で受験資格を取る必要がある。

加えて、行政や企業では、それぞれの採用試験がある。

ことをお話しました。

また、

保健師の仕事の実際やだいご味についても
触れました。

保健師は、

「人に関心がある。」

「人の話を聴くことが好き。」

「健康問題に関心があり、勉強を続けたい。」

という人に向いている仕事だと思います!

 

また、いつの時代も、

社会のニーズの変化に対応する
臨機応変さが求められてきました。

今後は、社会の健康問題の複雑さに対応するため、
他職種や地域との調整能力がさらに
必要とされると思います。

大変ですが一生かけて成長していける仕事ですので、
やりがいもありますよ。

地域や企業等の健康の専門職としての保健師について、
少しでも知っていただけたらうれしいです!

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