2020年公開のアニメ映画
と言えば、何といっても
『劇場版鬼滅の刃 無限列車編』。
でも、それに隠れた名作
『えんとつ町のプペル』
気になってる人も多いんじゃないかしら?
原作となった絵本の作者、
そして映画の製作総指揮・脚本が
元お笑い芸人のキングコング西野亮廣さん
だということでご存知かもしれません。
西野亮廣さんと言えば、なぜかしら
世間一般の嫌われ者のイメージが強い人。
だからこそか、ネットの映画レビューでは
こき下ろされた内容がとっても多くて…
観ようかどうしようか迷ってるんだよね~
そんな人にこそ、自信をもっておススメします!
こっぴどい酷評ばかりとは言え、
よくよく見てみると
ほとんどが西野亮廣さんへの
個人的な嫌悪感からくるもの。
作品そのもの、
映像のクオリティや吹替キャストについては
じつはかなりの高評価なんですよ~!!
せっかくの良い映画なのに、
つまらないことで
観るチャンスを逃すのはもったいない。
なので、この記事では
作品のことだけにスポットを当てて
おススメのポイントをお伝えしたいと思います♪
目次
『えんとつ町のプペル』の海外評価
(映画公式HPより画像引用)
酷評が多いと言っても、日本国内、しかもネット上の話。
映画『えんとつ町のプペル』は
じつは海外でとても高く評価されているんです。
例を挙げると
★世界最大規模のアニメーション映画祭、
アヌシー国際アニメーション映画祭2021の
長編映画コンペティション部門
「L’officielle」に選出!
(映画えんとつ町のプペル公式HPより引用)
2021年は世界2892作品応募のうち、
花形部門であるこの「L’officielle」には
11作品のみが選出、そのうちの一つ。
日本からは他に
「ジョゼと虎と魚たち」「鹿の王」
が選出されています。
日本ってすごいですね!
★ロッテルダム国際映画祭50周年記念祭にて、
映画祭の顔とも言えるクロージング作品として正式招待!
(映画えんとつ町のプペル公式HPより引用)
紅白で言えばオオトリ。
世界的な権威ある映画祭で最高レベルの扱いです。
★第24回上海国際映画祭
インターナショナル・パノラマ部門への出品、
韓国での劇場公開が決定!
(映画えんとつ町のプペル公式HPより引用)
アジア最大級の規模を誇る映画祭です。
新人監督のデビュー作品としては
すごいことだと思いませんか?
日本アカデミー賞のアニメ部門では、
最優秀賞こそ『鬼滅の刃』が受賞しましたが
優秀作品賞5作品のうちに選ばれていましたね。
現在は台湾、韓国で公開されており、
その他、北米、ヨーロッパ、アジア、中東など
世界中の配給会社40社以上から問い合わせが
来ているそうです。
ネットの評判は話半分くらいにしておいてみては?
『えんとつ町のプペル』のあらすじ
(映画公式HPより画像引用)さてさて、そんな『えんとつ町のプペル』の
お話ですが、ざっくり書いてみました。
——————————————–
父親を事故で亡くし、
病気の母親と二人暮らしで
自分がえんとつ掃除をして
生計を立てているルビッチ。
ハロウィンパーティの夜に
突然現れたゴミ人間のプペル。
異端者と呼ばれ追われるプペルと出会い、
心を通わせて友だちになり、
プペルをかくまうルビッチ。
お互いに必要とし、楽しい日々を過ごすが
異端者を追う政府の取締部隊「異端審問会」に
目を付けられている。
ある日、
自分の大事な秘密をプペルが他人に喋ったと
激怒したルビッチはプペルと絶交。
また一人ぼっちになったルビッチとプペル。
かつてルビッチが失くした宝物を
プペルが見つけたことがきっかけで
プペルの正体が明かされる。
父親の生前の秘密と、
えんとつ町の秘密も明らかになり、
ルビッチはプペルと周囲の協力者のもと、
大掛かりな計画を実行する…
——————————————–
といった感じです!
オチは書いていませんよ~!!笑
映画『えんとつ町のプペル』おススメする理由5つ
①映像のクオリティが半端ない&音楽が良い
映像制作を担当しているのが
『海獣の子供』『鉄コン筋クリート』などで
海外でも定評のある、STUDIO4℃。
ハッキリ言って、めちゃくちゃ絵が綺麗です!
町全体もとても細かく描かれていて色鮮やか。
フル3DCG なのに全部に手書き感を施していて
よくある不自然なツルっと感もありません。
奥行きとか広がりもとても良く表現されていて
色がキレイなので
「わぁ~すご~い!」って
素直に感動しちゃいます。
(映画公式HPより画像引用)
音楽も、オープニング主題歌のHYDEさんの
「HALLOWEEN PARTY」での
ノリノリのダンスシーンから
(振付はバブリーダンスのakaneさん)
悲しいシーンをしっとり歌い上げる秋山黄色さん。
作戦準備中の盛り上がりシーンでの「ドリーマー」
などなどその時々の場面にピッタリで
気持ちを盛り上げてくれるんです。
音楽でワクワクしたりキュンキュンしたり、、
映画音楽ってほんと重要ですよね!
要所要所での大音量の効果音も臨
場感いっぱいで
ドキドキです~♪
②ワクワクなアクションシーン
『映画 えんとつ町のプぺル』【TVCM 日本アカデミー賞受賞編】大ヒット上映中
ルビッチとプペルの出会いのシーンから
遊園地のアトラクションのような
ワクワクのアクションが繰り広げられます!
暴走するトロッコで二人がぐるぐるぐる~っと
旋回しながら走るシーンは一緒になって
走っている気分!
いずれUSJのアトラクションになることを
想定して作っているんじゃないかと思うほどです!
映画を観ている子どもたちはもちろん大喜び♪
大人も子ども心に帰って楽しめますよ~
③豪華な声優陣の演技がうまい
(映画公式HPより画像引用)主人公ルビッチに芦田愛菜ちゃん、
プペルに窪田正孝さん、
ルビッチの父親に落語家の立川志の輔師匠、
炭鉱泥棒のおしゃべりスコップに藤森慎吾さん
などなど、
いわゆる声優さんは数少ないのですが
皆さんの演技力はめちゃくちゃスゴイです。
窪田正孝さんのプペルは声だけの演技とは思えないほど
感情表現が豊かで驚きですよ~!!
個人的には藤森慎吾さんのスコップが大好きです!
西野亮廣さんがそもそも藤森さんをイメージして
脚本を書いたということで、コミカルな早口が
ほんと雰囲気ピッタリ!
映画のカギになる役どころなので大注目です。
あのミヤネ屋の宮根さんが
えんとつ町を牛耳る影の独裁者クニアキを
熱演されているのですが、
意外なほどはまり役なのも驚きです!
声優じゃないなんて関係なくて、
めちゃくちゃ完成度が高いんですよ~♪
そしてまた、
この豪華キャストが繰り広げる、
名シーン名言が多いこと!
芦田愛菜ちゃんルビッチの
「誰か見たのかよ!
あの煙の向こうを、誰も見てないだろう?
だったら、まだ分かんないじゃないか!」
予告でも使われていました。
自分の信念を貫こうとする
気持ちの強さ、痺れます。
ルビッチの父親ブルーノ役の
立川志の輔師匠の
ラスト目前での長セリフも
泣かせるんです。
このセリフをきちんと飲み込みたいと思って
映画のシナリオを購入したくらい笑
『映画 えんとつ町のプペル』シナリオ台本(直筆サイン入り)
¥ 1,780
(オンラインショップBASE【CHIMNEY TOWN】より引用)
機会があればぜひ、おススメです。
④絵本とまったく違う!謎や伏線がめちゃくちゃ多い
(映画公式HPより画像引用)
→ 絵本『えんとつ町のプペル』全編無料公開リンクはこちら
原作となった絵本「えんとつ町のプペル」自体が
絵本としては異例の90ページという長編。
けれど、映画はまったく別物と考えて良いほど
絵本よりもキャラクターは多いし、
設定もストーリーの展開も違っていて
正直私も、初めて観た時には
「え?こんな話だったっけ?」と思いました。
実際、映画の方が数百倍おもしろいです!
複雑な人間関係の絡みとか、町の仕組みとか、
絵本では書ききれなかった要素がたっぷり!
そしてそれをあえて登場人物に語らせず、
劇中のあちらこちらで
伏線とかヒントとしてちりばめられています。
それに気付くのがおもしろいんですよね~
これが、この映画の楽しみの一つ。
他の方のレビューで
「〇〇なのに△△があって、設定が矛盾していて雑」
とか書かれていますが、
じつはそれこそが町の秘密に繋がる伏線
だったりするんですよね。
その秘密は映画のパンフレットに書かれていたり
西野亮廣さんの発信で知らされたりしているのですが、
何よりもおススメなのが
「西野亮廣による映画解説副音声」
なのです。
(映画公式HPより画像引用)
もともと聴覚障碍者の映画観賞用に開発された
スマホアプリ「HELLO MOVIE」を
転用したもので、
映画館で上映中、スマホにイヤホンをつけて
副音声を聞くという仕組みになっています。
映画上映100分の間、
ずっと西野亮廣さん喋りっぱなしです。
映画の裏設定から、製作の裏話やエピソードなど
めちゃくちゃ詳しく映画のことを話してくれて
「は~なるほどね~そうなってたのかー!!」と
感心することしかり。
そうなると、その伏線を確かめるために
もう一回観たくなりますよね?
この映画のリピーターが、しかもその回数が
尋常じゃないくらい多いのは、
「副音声」という仕掛けが
一役も二役も買っていると思います。
副音声は第2弾もあります(笑)
DVD化されるとしたら
間違いなく副音声があるはずなので
副音声バージョン、もう絶対観た方が良いです。
ただし、西野亮廣さんが終始喋り倒すので
映画の内容はまったく頭に入ってきません(笑)
なので、一度か二度、
通常バージョンで観て
内容をある程度頭に入れてからの方が
おススメです。
⑤誰もが共感するような人間関係ストーリー
(映画公式HPより画像引用)夢を信じること、
挑戦者がテーマとされている
『えんとつ町のプペル』。
父親の遺志を継ぎ、
それを証明しようと頑張る
主人公ルビッチ。
うん、もちろんそれが
一番のテーマなんでしょう。
でもそんな単純な話ではないと
思うんです。
映画のポスターのキャッチコピー
「信じぬけ。」
夢もそう、人もそう、
自分の心も信念もそう。
自分の大切なものを、信じぬくこと。
なんじゃないかなと思っています。
それはルビッチに限らず、
登場人物みんな、
そうなんだと思うんですよね。
町にはびこる原因不明の病気や
異端審問会による異常な支配への恐怖。
そんな世の中に違和感や行き詰まりを感じても
自分の本当の気持ちにフタをしてしまった、
そんな人たちこそを象徴するのが
「煙に覆われたえんとつ町」。
ルビッチは、そんな人たちの心のフタを
吹っ飛ばした。
・ゴミ人間を異端として嫌う人の気持ち、
・異端は町から
消さなければいけないという人の気持ち、
・「星なんてないんだ。現実を見ろ」
という人の気持ち、
一見「悪」に描かれているように見える人たちにも
それぞれに大切なものや信念があって、
守るべき家族や自分の身や町があって、
みんなに理由があるよね。
ということ。
自分の信じるものを信じていいし
大事なものを大事にしていいし、
それを誰も否定することなんてない。
そんなメッセージが
込められていると思うんです。
めちゃくちゃ優しいメッセージで、
泣けます。
「いじめ」も描かれています。
ゴミでできたゴミ人間への理不尽ないじめ、
ゴミ人間をかばう人へのいじめ、
そして「こっちへ来いよ」という同調圧力。
ルビッチも最初こそ「バケモノ」と
プペルをイヤがったけれど
お互いに一人ぼっちだと知って心を通わせて。
寂しかったルビッチは、
友だちと呼べる人ができて
とても嬉しかった。
だから毎日一緒に遊んだし、
臭い体を洗ってあげたし、
自分の大事な場所に連れて行って、
大事な秘密も話した。
プペルもまた、
嫌われ者のバケモノの自分に
とても優しくしてくれるルビッチの存在が
救いだった。
お互いに、
お互いを必要としていたんですよね。
そんな二人が、誤解をきっかけに
仲たがいをしてしまって。
こんなストーリー、
誰にでもある話じゃないですか?
大事な人と離れてしまうこと。
一人ぼっちになってしまったこと。
とても寂しい思いをしたこと。
だから二人にめちゃくちゃ感情移入
してしまうんですよね。
他人のストーリーを自分ごととして
客観的に見ることって、
ものすごい感情の解放と浄化になるんです。
だから私は
この映画は癒しの物語
と言っていいとも思うんですよね。
そんなこんなで、
映画『えんとつ町のプペル』をおススメする理由
楽しんでいただけましたでしょうか?
作品としてのクオリティは
間違いなく高いです。
それは国内外を問わず、
権威ある場での評価が
保証してくれています。
私が映画館に足を運んだ時には、
小さなお子さん連れのファミリーも
多かったですし
若いカップルから年配のご夫婦、
お一人で観に来られている方も
とても沢山いました。
誰とでも、
一人でもとても楽しめる映画ですので
ぜひ一度、ご覧になってみてくださいね~♪
最後に、西野亮廣さんの公開初日舞台挨拶の
映像を貼っておきますね!
17分程度です。
【えんとつ町のプペル】キンコン西野感動の舞台挨拶