保育士・幼稚園の先生

【やりがい】保育士だから体験できる!感動エピソード3選

いつも元気でニコニコしていて優しくて。

女の子の将来なりたい職業ランキングで
毎年トップ3に入るほどの人気を誇る、
保育士。

その人気の反面、
保育士は子どもの命を預かるという
責任の重さに加えて、仕事量も多く、
精神的にも肉体的にも負担の多い仕事です。

子どもや保護者、職場内での人間関係にも
悩みやすいという面があるし…

そんなこんなで、
憧れの保育士を目指したいけれど
ちょっと迷ってる…

というあなたに伝えたいです。

保育士って最高ですよ♪

私、現役保育士masuが、
現場で感じる保育士という仕事の素晴らしさを
お伝えしたいです。

あなたの迷いが晴れますように。

Rくんが教えてくれた、子どもの『生きる力』

どんな環境でも前を向いて
生きている子どもたち。

そのたくましさに感動することは
しょっちゅうです。

中でも忘れられないエピソードが、
私が保育士として働き出し、

2年目の終わりのこと。

まだ雪の残る冬の終わり頃、
1才になったばかりのRくんが
入園してきました。

知らない場所で
知らない人に囲まれて、
毎日、泣いてばかり。

ごはんを食べたり、
お昼寝はできるけれど

その他の時間は、
ずっと不安そうに

大人にくっついています。

そんな状態が2週間ほど続いたでしょうか。

ある日、朝登園してから

またべそかきのRくん。

私はそんなRくんをひざの上に抱っこして
他の園児たちとブロックで遊んでいました。

いつしか泣き止んだRくんは、
しばらくじーっとみんなの遊びを見ていました。

 

そして不意に、私のひざから降りて
ブロックで遊び始めたんです!

 

「あ!巣立った!」



と思わず声に出てしまいました。

 

鳥のひなが巣から旅立ったように、
Rくんは

自分の力で一歩を踏み出したんです

 

あんなに泣いていたのが嘘みたいに
ニコニコとブロックで遊んでいる姿…

小さな体で、慣れない状況の不安を
自分の力で乗り越えたことに

子どもの強さとかたくましさ
どこでも生き抜いていく
生命力みたいなものを感じて、

 

【これが子どもの力なのか!】

と私はものすごく感動しました。

「いっぱい泣いてかわいそう」

と悲しい気持ちになる
必要はなくて

 

「きっと慣れるから大丈夫」

と信じて見守っていっていいんだなと
こちらこそ励まされた気がしました。

子どもは確かに体は、か弱いけれど
生命力が強いです。

生きる力にあふれています。

何度ころんでも立ち上がろうとするのも
「自分にはできない」なんて思わないから。

泣くのも怒るのも遊ぶのも全力。

いつでも前を向いているその強さに
こちらも元気をもらいます。

私もがんばろう!と思うんです。

子どもとの毎日が、たからもの

何もなくても日常が宝物であふれていると教えてくれたのが子どもたちでした。

前に働いていた保育園は、
自然の中で育てることを大事にしていて、
とにかく毎日外遊びに出かけました。

雨の日はカッパを着て、
雪の日はスノーウェアを着て、

カンカン照りの日は
日除け対策をバッチリして。

さすがに台風のような危ない日には
出ませんでしたが。

毎日のことでも、
同じ道、同じ場所でも
日々、何かしらどこかしら発見がある。

「今日はちょうちょいるかな~」

「ブドウは美味しい色になったかな~」

「あそこのおうちのワンちゃんは今日は起きてるかな?」

そんなことを話しながらお散歩に行きます。

毎日、ドングリを拾う。
毎日、四つ葉のクローバーを探す。

木の枝が落ちていたらとりあえず拾いたい。

 

同じものみたいだけど、

毎日ちがっている。

 

そんな発見は、子どもと一緒だからできること。

外から帰ってきたら手を洗います。

あるとき、2歳のSちゃんが
なかなか手洗いから帰ってこない。

どうしたかな~と様子を見にいくと、
真剣な眼差しで流しを見ています。

「Sちゃんどうしたのー?」と声をかけると
「これ~」と言って、流しを指さします。

そこにはSちゃんの手から流れた小さな泡たち。

キラキラふわふわ、
水と一緒にゆっくり流れていくもの、
流れずにそこに留まっているもの。

なんだかキレイで不思議なもの。

大人は「泡」のひとことで言ってしまえますが
Sちゃんにとっては「泡」ということば以上に
何か大切な体験をしているのでした。

Sちゃんと同じ感覚で同じ体験はできないけれど、
そんな場面に一緒にいられたことは
なんだかとてもじわじわ感動することでした。

ただの葉っぱがお面や傘になったり
泥んこがおにぎりになったり
水たまりが鏡になったり。

あの花の名前はなんだったっけ?
あの木はどんな実をつけるんだったっけ?

ふだん見逃していたもの。

日常なんでもない当たり前にあるものが
かけがえのない宝物みたいに思えること。

身近にあふれている小さな幸せに気付く

そんな豊かな時間の過ごし方を
子どもたちは教えてくれます。

『いま』という大切

3才のTくんが、剣づくりに夢中になっていました。

それこそ、来る日も来る日も朝から夕方まで
自由あそびの時間のすべてを使って
せっせとチラシをまきまき、まきまき。

給食は一口ごとに遊びだすようなTくんが
剣づくりの最中はわき目もふらず、
ものすごい集中力を発揮します。

最初の頃はまだ
きっちり詰まった感じにまけなくて
真ん中がぽっかり開いたゆるい剣でしたが、
そのうち年長のお兄さんが作ったくらいに
きつくてカッチカチの剣が作れるようになりました。

やっと満足した様子でしたが
それでも剣づくりをやめることはなく、
ペースは落としつつも
1年以上も作り続けていました。

大人から見れば「それが何になるの?」
と思うかもしれません。

でも、Tくんは
剣を作って何かをしたかったわけじゃなく
ただうまく作れるようになりたかっただけ。

その先のことなんて何も考えない。
ただ、やりたいからやるだけ。
それをすることそのものが目的。

そして、いつの頃からか
スパッと剣づくりをやめました。
心から満足したんです。

そして、次は
はんとう棒にハマったTくんでした。

子どもは先のことなんて考えない。

終わったことも考えない。

 

いまやりたいことをやる。

いま目の前にあるものに夢中になる。

今の一瞬の積み重ねが人生という時間。
今この瞬間を幸せでいることこそ大切。

「いま」に生きている子どもたちといると
そんなことに気付けるのです。

小さな子どもって、
「根にもつ」ということを知りません。

どんなに大ゲンカをしても、
5分後にはまた笑って一緒に遊んでいます。

いま悲しいから泣く。
いま悲しいから怒る。

その気持ちが収まったら、
自然にまた元気になる。

「ごめんね」「いいよ」
子どもにそんなルールは必要ないんです。

大人は感情をストレートに表現していたら
社会生活が難しくなってしまうので
「大人の対応」という建て前が必要ですよね。

だからこそ、
感情のままに素直に表現しても成り立つ
子どもたちの世界って本当にステキだなあ
羨ましいなあって思いますし、

一緒にいると安らぐんですよね。

さいごに

子どもと関わる仕事をしていると、
本当に日々いろんなことがあります。

小さい子どもがたくさんいて、
数人の大人でお世話をする。

やることは山ほどあって本当に忙しい。

もっとうまくやれたんじゃないかなって
後悔したり反省したりすることも数知れず。

だけど、子どもたちとの毎日は
キラキラでいっぱいなんです。

子どものかわいさや優しさ、純粋さに
触れていると、忙しさなんて吹っ飛ぶほど
幸せな気持ちになります。

大人になっていつのまにか忘れていた、
大切な心を思い出させてくれます。

それは、保育士という仕事ならでは。

時代は変わり社会情勢は変わっても
子どもの本質的な部分は何も変わりません。

子どもたちは、私たちに
この世に生まれてきたときの
初心に還らせてくれる存在なのかもしれない
なんて思うのです。

子どもと一緒に過ごすのは、
こちらもパワーがいるし、

いつも真剣勝負です。

危険から守ってあげなくてはいけないし

健やかな成長をサポートして
社会生活に必要なことを
教えていかなくてはいけない。

けれど、だからといって
大人の方が偉いわけではなくて

何もしがらみのない純粋な子どもたちから
教わることこそ、数えきれなくあって。

子どもたちに大切なことを学ばせてもらって
自分も子どもたちとともに成長していける。

それはきっと、
大人だけしかいないような他の仕事では
決して得られないことなのだと思うのです。

他も仕事も素敵なことは山ほどありますし
どんな仕事をしたって成長はあるのだけれど

保育士に興味があるのなら
ぜひ飛び込んでみてほしいと思います!

忙しいとか大変だとか
マイナス面も確かにあるのだけれど
それを超えたギフトがきっとあって
あなたも夢中になるはずです♪

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