○子育てする親としての準備 大切な3つの要素
先ほどの段階的にみられる特徴を
見てもわかる通り、0~4歳ぐらいまでは
「あれ?なんとなく気になるかも?(゚∀゚)」
で留まることが多いです。
徐々に年齢が上がり、
集団行動が出てくるようになるにつれ、
特徴が顕在化したり目立つようになり、
小学校や中学校などで気づくケースも
多いようです。
ただ、子供は素直なのでサイン自体は
幼少期からずっと出ています。
親がそれに気づかないと
親と子とですれ違いが生じるだけでなく、
遅くなれば周囲の人とのすれ違いも
大きくなっていき、子供も辛い思いをします。
そのためにも、
「いかに早く気づいてあげられるか?」
これがとても大事になります。
では親はどのようなことに
注意をしておけば、
良いのでしょうか??
私が大事だと感じているのは以下3つです。
1、子供の自発的な行動を大切にし観察すること
普段から一番接しているのは親であり、
親は常に子供の状態を見ていることになります。
もちろん、
傍にいるため様子は一番わかっている!と
思われるかもしれませんが、本当にそうでしょうか??
子供の好き嫌いはもちろん、
何気ない行動、何気ない発言など
受け止めていますか?
1日という限られた時間の中で、
あれもやってこれもやって…と
親も忙しい中、育児をしています。
つい自分の考えに基づき
指示を与えてしまったり、
自分の言うことを聞かせてしまいがちです。
もちろん、親が枠組みを作らないと
しっちゃかめっちゃかになることもあるので
必要ではありますが、
子供が感じていることが自発的にできる、
自発的に言える環境であるようにしましょう。
先にもお伝えした通り、
子供は本来自発的に自己の表現を行っています。
すでに別の人格が備わっているので、
子供=自分(親)かのように
自分の人格・価値観を押し付け、
子供の本来の特性が見えなくならないように注意しましょう。
実は発達障害の早期発見には、
母子保健法等により行われている
1歳6ヶ月健診、および3歳児健診など
法的検診がその一助を担っています。
健診時に第三者(保健師等医療スタッフ)が
母子の健康について確認をしていきますが、
基本関わるのはその健診のタイミングのみ
なので、当然ながら普段の子供の様子は
親へのヒアリングが主体となります。
では
親が普段の様子をちゃんと観察できていなかったら?
親が正しく情報を伝えれなかったら?
ヒアリング自体適切に行うことができず、
もしかしたら見えるべき兆候を
見逃すことになるかもしれません。
いつ如何なる時でも
子供の変化に気づけるよう、
子供のあるがままを見て感じておくことが
とても大事なことなので、
子供の観察を第1の要素とさせていただきました。
2、心構え
例えば、
・子供がガンです
と指摘を受けた場合、
親としてあなたはどのように受け止めますか?
いきなりそう言われても・・・
そんなの嘘だ…
と受け入れられず、
拒否的に受け取る親の方が圧倒的に多いでしょう。
同様に
・子供が発達障害の疑いがあります
となった場合、どのような反応になりますか?
疑いを拒否し
「もともとそういう性格の子なので」と
言う親が多いのが現実です。
健やかな子供でいてほしいという想いが
強くある分、当初はその反応が普通かも
知れませんが・・・
ただ子にとっては親が一番の支援者です。
その親が受け止めないと、
違った支援をし続け、
そうした兆候を見過ごされていき、
いずれ周りとのすれ違いから
辛い思いをする可能性が出てくることになるでしょう。
また、親は
「こうした性格でいなさい」
「子供とはこうあるべき」
「このように生きるのが良い生き方だ」
という考えを押し付けがちですが、
特に発達障害がある子にとっては、
自分の実態と乖離し大きな負担にしかなりません。
子供は親は別人格です。
親が理想としていた生き方、
親が期待していた生き方は
子供にとっては負担でしかありません
それよりも、
そうした特徴のある自分が生きやすい道を
一緒に考え信じ支えてくれる親でいてほしい、
子供はそのように思っていることでしょう。
発達障害の有無に限らない話ですが、
子供のあるがままを受け入れ、
親としてできることをする心構えや
覚悟を持つことが非常に大切であると言えます。
3、学び行動する
何かおかしいかな?
こうしたことってどうすればいい?
と思っても、どこに相談すればいいのか
を知らなければ相談できません。
また相談先を知っていても、
相談しなければ結果を変えることはできません。
発達障害に限らず、特に初産の場合は、
育児そのものに関してわからないことだらけです。
そうした不安を抱えたまま、
自分だけでやろうとすると、
どうしても行き詰まり苦しくなります。
子供とともに親も健全であるには、
能動的に学び行動していくことが
とても大切になってきます。
そのためにも、
「学ぶ(知る)こと」
・悩んだ時の相談先を見つけておく
・子供の健康、発達にかかる知識を学ぶ
・自治体で行っている子育て支援について調べる
「行動(発信)すること」
・子育て支援を積極的に受けにいく
・悩みがあれば一人で抱えず相談する
など、親が能動的・積極的に学び
行動することを習慣化しましょう。
市役所等でも子供の発達に関わること、
食育などの講座を行っていたり、
子育て相談の窓口もあったりしますし、
子育てサロンなど情報交換ができる場もあります。
子供を地域で育てるという土壌が
各自治体の中で出来てきているので、
子供が本当に育つ住まいの中にある場を
積極的に活用しつつ、
またインターネットでも情報交換ができる
コミュニティもあるので、自身でもぜひ調べてみてください。